アパートの融資が受けられない時は?賃貸併用住宅で住宅ローンを利用しよう

不動産投資を行う上で、アパートローンが組めれば、収入はより殖やしやすくなります。しかし、賃貸経営がうまくいっていない状態では、過去の運用実績をもとに融資判断をされてしまい、なかなかローンが組めないこともあります。そんな時、検討すべき一つの選択肢になるのが、「賃貸併用住宅」による住宅ローンの利用です。

条件次第で住宅ローンが利用可能

住宅ローンを利用して、賃貸併用住宅を入手するためには、一定の条件をクリアする必要があります。当然の事ですが、その住宅が自分の住居でなければなりません。そのため、その物件に引っ越しするなどして、そこを居住地にする必要があります。別の場所で暮らしながら、賃貸併用住宅として物件を購入するのはかなり難しいです。少なくとも、賃貸併用住宅の所在地に住民票は移動させなければならないでしょう。小学生や中学生のお子さんがいるご家庭は、転校する必要があるかもしれない点は念頭に置いておきましょう。逆に、ご家族のことを考慮する必要がない方の場合は、デメリットも少なく、効果的に利用できそうです。
また、賃貸併用住宅は、建物の総面積の半分以上が自宅用途でなければなりません。例えば、建物面積が200㎡であれば、少なくとも100㎡は自宅部分として確保し、残りの部分を賃貸物件として使うことになります。そうしないと、普通の投資用物件と判断されて、住宅ローンの審査は通らないかもしれません。

住宅ローンだから、収入や属性が重視される

住宅ローンが利用できるメリットの一つは、アパートローンとは異なる基準で、審査になりやすい点です。アパートローンの場合は、個人の収入や特性以上に、物件評価が重視されます。収益性が高く、評価額で優れた物件を探さなければなりません。また、中古物件は担保価値が低いため、なかなか融資を受けられないケースがあります。時には、本人には収入があるのにも関わらず、融資が受けられないという、もどかしい状況が起こるかもしれません。
しかし、住宅ローンで最も重視されるのは、債務者の返済能力です。本業があって、副業で不動産投資をしていて、かつ本業での収入が安定していることです。年収が高い人であれば、住宅ローンの審査は年収の8倍ぐらいまで受けられると考えられます。公務員や国家資格の有資格者など、安定した職業に就いている人であれば、賃貸併用住宅を建て、家賃収入を得ながら、住宅ローンを返済することは十分に可能です。

住宅ローンは金利が安く、返済期間も長い

住宅ローンの最大のメリットは、やはり金利の低さです。変動金利であれば、最初の5~10年間は1%未満で融資を受けることも可能でしょう。固定金利でも「フラット35」を利用すれば、1.1~2%程度というアパートローンよりもはるかに良い条件で融資が受けられるうえに、返済期間も35年間です。投資用ローンですと、木造アパートなら最大で20年間など、物件の構造によって設定された返済年数でしか融資を受けられない場合があります。そうなると、月々の返済額は殖え、空室発生で収入が落ちた瞬間に返済が滞るリスクが発生します。もし住宅ローンの利用で、35年間の融資が受けられれば、返済が滞るリスクを大幅に抑えることができるのです。その他にも「住宅ローン減税」が利用できるので、新築物件を購入すれば、かなりの経済的メリットが見込まれます。

賃貸併用住宅の注意点

もちろん、賃貸併用住宅についてもいくつか注意しなければならない点があります。
一つは、賃貸併用住宅は住宅ローンを利用するので、当然ながら一戸しか建てられません。自分の住まいが二つあってはおかしいので、複数物件の運用はできないということです。また、物件の面積の半分は自宅であり、もう半分が賃貸用スペースとなるので、アパート並みの建築費がかかるのに収益性はアパートに及ばないという、中途半端な建物になるおそれがあります。収益性という点では効率的とは言えないのが、賃貸併用住宅の弱点でしょう。
賃貸併用住宅は、非常に条件の良い「住宅ローン」を利用しながら、投資用物件が持てるという点が最大のメリットです。アパートローンを返済しながら「自分の家が持ちたい」と思った時が、賃貸併用住宅購入を検討するタイミングなのかもしれません。「投資と自宅物件の購入の両立」が目的だと思えば、非常に有効な手段だと言えるでしょう。