今後は融資が厳しくなる!?頼りになる「日本政策金融公庫」の魅力とは

最近、不動産投資家の中に「銀行の融資姿勢が厳しくなってきた」と、変化を感じている人が増えているようです。そうした中でも、融資が出やすいとされているのが日本政策金融公庫であり、今後は不動産投資家にとってますます頼りになる存在となるでしょう。そこで、今回は日本政策金融公庫の魅力について考えてみましょう。

金融庁と日銀による不動産融資の引き締め

金融庁は2016年、アパートローンを含む金融機関の不動産向け貸付が拡大し過ぎていることに対して、注視の必要性を説明するとともに、各金融機関への対応を求める姿勢を明らかにしました。また、2017年には、日本銀行も金融機関等への立ち入り検査の中で、アパートローンを含めた不動産関連の貸出審査体制を重点的に点検する方針を示しました。
監督官庁や日本銀行が、不動産関連貸出に対する金融機関のリスク管理状況について、しっかりと点検する方針を示したために、多くの金融機関が、不動産関連の融資に対して慎重な姿勢を取るようになってきました。また、もし日本銀行が年間900億円に上るJ-REITの買い入れ停止を発表する日が来れば、心理的にマイナスの影響を及ぼすと懸念されています。これらの理由から、今後ますます不動産融資が厳しくなると考えられています。

日本政策金融公庫が必要不可欠に

こうした状況でも、不動産投資家の味方になってくれるのが、日本政策金融公庫です。国が運営する日本政策金融公庫は、利益追及の前に、個人事業主や中小企業を支援するという目的を掲げています。そのため、新設法人や収入が安定しない個人事業主でも、物件評価によっては、融資を受けることが可能になります。監督官庁や日本銀行が不動産関連の融資に対して強い懸念を示していますが、そもそも目的が違うので、日本政策金融公庫の融資姿勢には、さほど影響が出ないと考えられます。気になる日本政策金融公庫の魅力には次の4つが挙げられます。

1. 「金利の安さと固定金利性」

日本政策金融公庫を利用する最大のメリットは金利の安さと固定金利制でしょう。地方銀行や信用金庫からの融資は、変動金利制と固定金利制に分かれており、初めて投資物件を購入しようとした場合、一般的には変動金利で2~4%台、固定金利を選択した場合はさらに金利が高くなります。また、収入が少ない人や新設法人の場合、そもそも借りられる金融機関が限られててしまうため、融資が受けられても、4%以上の金利になるのが一般的です。
ところが、日本政策金融金庫ならば、担保評価額から1.2~2%台の固定金利で借りることが可能になります。固定金利制で融資が受けられれば、将来の金利上昇リスクに備えられることになります。

2. 「2,000万円までの無担保融資枠」

もし仮に、融資を受けたいものの担保もなく保証人もいない場合でも、日本政策金融公庫では融資を受けることが可能です。例えば、3,000万円の不動産を購入する場合、日本政策金融公庫の評価額が2,000万円であっても、評価の足りない1,000万円は無担保融資枠で補うことができるため、担保能力が足りない場合でも融資が可能になります。他の金融機関にはない独自の制度であり、自己資金が少ない人には非常に大きなメリットになるといえます。

3. 「日本全国で対応可能」

日本政策金融公庫は日本全国に支店があります。融資可能エリアは日本全国にわたります。このエリアの広さは「都市銀行以上」といわれており、融資できないエリアはほとんどありません。言い換えると投資家はエリアを限定することなく、幅広く投資物件の調査が行えるということです。そして、より優良な物件に出会える可能性が広がります。

4. 「耐用年数に関係なく融資がおりる可能性がある」

他の金融機関では、投資物件の耐用年数によって必ず融資期間が設定されます。築古物件になるほど条件は不利になります。
しかし、日本政策金融公庫は、物件の担保力や各支店の方針に従い、どのような物件に対しても10~15年の融資期間で設定されます。他の金融期間では借りられなかった、耐用年数が足りない築古物件でも、融資を受けることができるのです。また、リフォームローンも借入枠内なら可能です。加えて、購入する不動産のリフォームなら、通常のリフォームローンよりも低金利で融資が受けられます。築古再生物件には、相性の良い金融機関の一つだと言えそうです。

日本政策金融公庫の魅力を理解して、有効活用を

今回は、日本政策金融公庫のさまざまなメリットについて説明してきました。メリットは多いものの、デメリットもあります。都市銀行並みに厳しく物件を評価するので、思った以上の評価額が得られないことや、融資期間が短いためキャッシュフローがタイトになることなどです。
無担保融資枠を利用して、低金利・固定で融資を受け、フルローンで築古アパートを購入し、再生して高利回りを獲得する……。日本政策金融公庫を最も有効活用できるのは、そうしたケースなのかもしれません。今後、金融機関の融資が厳しくなることが予想されますので、融資交渉で苦労されている人やこれから不動産投資始める人は、ぜひ一度、日本政策金融公庫を検討してみてはいかがでしょうか。