少子高齢化および東京への一極集中により、全国で空き家が増加しています。古くて管理が行き届いていない空き家は社会問題となっており、空き家の活用が望まれています。
そこで本稿では、空き家の活用方法について、定番の活用方法から意外な活用方法まで紹介します。
1.賃貸
空き家の活用の定番と言えば賃貸です。「人に貸すことができれば空き家にならない」という声も聞こえてきそうですが、賃貸は最も自然な空き家の活用方法です。
コストがそれほど多くはかからない活用方法ですので、まずは普通に賃貸に貸せないかどうか検討してみましょう。
2.シェアハウス
広い空き家は、単純に賃貸に出すよりもシェアハウスとして貸し出した方が、収益性が高まります。
シェアハウスは東京だけでなく、外国人労働者の多いようなエリアでは郊外でも外国人をターゲットとして貸し出すことができる場合があります。
3.デイサービス
デイサービスとは、通うことによって食事や入浴等の介護サービスを受けることができるサービスです。広さとしても一般の戸建住宅程度でよく、しかも住宅街の中にあるほうが通いやすいため需要があります。
介護施設として貸し出すことを検討するなら、デイサービスへの賃貸も有効な選択肢です。
4.カフェ
古民家のような味わいのある空き家では、カフェなどの商業的な有効活用も考えられます。
ただし、カフェは見た目は良いですが、一般的に収益性が低いと言われているため、収入はあまり期待できないかもしれません。また、全国あちこちでカフェがたくさんあって、少々供給過剰気味とも言えるため、非現実的な選択肢になりつつあります。
5.民泊
2018年6月15日より住宅宿泊事業法が施行されたことにより、年間の営業日数が180日以内であれば、届出をすることで民泊の経営が可能です。
民泊は、空き家でも住宅宿泊管理業者への管理を委託すれば、家主不在型として民泊を行うことができます。現在はコロナの影響もあり、インバウンド需要を目的とした経営は難しいかもしれませんが、観光客が多く訪れるようなエリアであれば、有効な活用方法として期待されます。
6.コミュニティスペース
地域のコミュニティスペースとして、時間貸し活用も考えられます。ヨガ教室や書道教室、健康セミナー、ネイルサロン等々、時間貸しのレンタルスペースとしての活用が考えられます。
ただし、コミュニティスペースに似た施設として公民館という存在がありますので、公民館よりも使いやすく、商業的な利用も許容するなどの差別化が必要となってきます。
7.図書館
空き家を私設の図書館として活用し、成功している例も存在します。成功しているケースでは、子どもへの本の読み聞かせや、公共の図書館が扱わないような本を置くなどの取り組みを行い、独自の存在価値を生み出しているものが多いです。
一部をコミュニティスペースやカフェにするなど、複合的なサービスの一つとして図書館とする場合もあります。
8.企業のサテライトオフィス
地方でも、高速のネットワーク回線を導入することで企業のサテライトオフィスとする活用もあります。
IT企業などは、ネットワーク環境さえ構築されていれば、地方でも仕事をすることが可能です。社員への福利厚生も兼ねたオフィスとして借りるようなケースもあります。
9.コワーキングスペース・シェアオフィス
近年は、フリーランスの方もふえていることから、コワーキングスペースやシェアオフィスといった利用のされ方もふえてきています。
企業もクラウドソーシングの活用がふえていることから、今後は地方であってもコワーキングスペースやシェアオフィスといった需要がふえる可能性はあります。
10.二地域居住
最近、二地域居住を行う人がふえています。平日は都内で働き、週末だけ郊外の家に住むというライフスタイルです。
二地域居住をする人たちは、都会の喧騒を離れ、のどかな雰囲気を感じられる田舎の家を求めている人が多いです。
まとめ
以上、空き家の活用方法10選を見てきました。空き家には色々な活用方法があります。自分の空き家や地域の実情にあった空き家の活用方法を選択しましょう。