賃貸経営で儲かる人と儲からない人、4つの違い

良質な物件での賃貸経営は、年金・保険・節税などの部分で、家計の状況を飛躍的に改善する可能性を秘めています。不動産投資家の中には、賃貸経営で巨万の富を築く人がいる一方で、高額物件を高金利の借入で購入し、破産寸前にまで追い込まれてしまう人もいます。

同じ賃貸経営なのに、なぜこのような差が生まれてしまうのでしょうか。そこで本稿では、賃貸経営で儲かる人と儲からない人とを分ける大きな4つのポイントを紹介します。

1)業者任せにしない

「30年一括借り上げでリスクなし。安定的に家賃収入が得られます」。こうしたキャッチコピーで有名になったのがサブリース契約です。不動産会社などが物件の借主となり、市場価格の80~90%程度の家賃をオーナーに支払い、賃貸した不動産を入居者に貸して、賃料とリース料の差額で儲けるというビジネスモデルです。

良質な物件でのサブリース契約は、空室リスクを避けながらオーナーは安定した収益を得ることができます。また、収益が安定することから銀行融資が受けやすく、借入金利も低く抑えられる可能性があります。サブリース契約を結ぶ不動産会社も利益が得られて、みんなが得をするような仕組みといえます。

しかし、この仕組みを悪用する人たちもいます。「リスクなしで家賃収入を得られます」などの誘い文句で、立地の悪い場所に賃貸アパートを建てさせて、一定年数が経過した後に空室が多いことなどを理由に家賃の減額請求を行うものです。

この場合「一定期間、家賃の減額をしない旨の特約」があったとしても、借地借家法の規定に反しているため、特約は結局無効となり、オーナーは減額を受け入れるか契約を解除するかの二択になってしまうのです。

最初からサブリース契約頼みだったために、入居率改善のめども立たず、収益用不動産だったはずが毎月資金を流出させる、立派な負債に変貌してしまうのです。業者にすべてを任せ、サブリース契約で儲けようとすると、このようなリスクが出てきます。賃貸経営は業者任せにせず、サブリース契約を結ばなくてもしっかりと収益が上がる物件を選ぶことが重要です。

2)事業計画を充足させる

賃貸経営で成功するためには、「やる」と決めてから実際に物件を購入するまでの間に、どれだけの準備ができるかがポイントになります。賃貸経営を決心して、すぐに物件が欲しくなってしまい、不動産会社のセールスやインターネットの情報のみを頼りに物件を購入してしまうのは、大きな問題です。そもそも、良質な物件はすぐに売れてしまうので、手間をかけてウェブに掲載する必要がありません。

賃貸経営の準備とは、事業計画の作成です。「どのエリアの物件をいくらで購入して、どの程度の収益率を得るのか」を定め、条件に見合った物件を購入できるかどうかで、賃貸経営の勝ち負けは大きく変わるのです。

3)世間の空気に流されない

バブル期の日本では、土地の値段は必ず上がるという「土地神話」がありました。バブル崩壊によって、土地価格は大きく下がった後に、現在世間に蔓延している空気は「急速な人口減少で土地の価格はどんどん安くなる」という不動産不要論です。

確かに、日本の人口は減少していますが、ゼロにならない以上、住居の需要がなくなることはありません。実際は、「買い手市場」になるだけです。利便性の高い都市では、人口が流入することで住居の需要が高まり、賃貸経営は成功を収める可能性が出てきます。他方、人口流出が続いている都市では、賃貸経営で四苦八苦することになるでしょう。不動産価格は日本全国で同時に下落するわけではありません。

このように、人口減少は賃貸経営にとって、必ずしもマイナス要素ではありません。人口が流出しているか流入しているかで、不動産の「勝ち」と「負け」がハッキリと分かれるのです。「人口が減少しているので不動産を持つのはリスク」という「世間の空気」に流されるのではなく、自分なりの見識と戦略を持って賃貸経営に挑むことが大切です。

4)専門家を活用

日本中の土地が値上がりしていたバブル期と異なり、人口減少時代の賃貸経営は、人口動態で「勝ち負け」がハッキリと分かれるようになります。人口増加が続く東京や地方の主要都市でも、主要部に近いか遠いかで「勝ち負け」が変わります。こうした専門知識を身につけてから賃貸経営を始めるのでは大きな労力がかかり、いつまで経っても賃貸経営を始められないおそれもあります。

また、良質な物件はすぐに売れてしまいます。常に物件購入の意識を持つことが大切ですが、あなたの希望条件に完全に合致する物件を購入できることは滅多にないでしょう。条件に優先順位をつけ、妥協できる点は妥協する柔軟性も必要です。そうした意思決定が円滑にできるようにサポートするのがファイナンシャルプランナーなどの専門家です。専門家の助けを借りることで、賃貸経営が成功する可能性は飛躍的に高まります。

不動産投資とは”経営”です。ファミリー層をターゲットにするのか、単身者をターゲットにするのかで、選ぶ物件やエリアは大きく異なります。賃貸経営で成功するためには専門知識が必要で、根拠のないまま物件を選ぶと失敗してしまうリスクが高まります。しかし、サラリーマンが副業で賃貸経営する場合、必要十分な専門知識を得ることは簡単ではありません。不動産会社の営業マンのセールストークだけを頼りにするのではなく、専門家の力を借りて多角的な視点から賃貸経営に取り組むことをおすすめします。