賃貸経営は儲かる?儲からない?儲かるポイントを解説

最近、「金の卵」「キャッシュフロー」といったキーワードを、テレビや新聞、雑誌、ネットニュースなどで目にしたり耳にしたりするようになりました。それだけ投資が一般的になってきているということなのでしょう。

数ある投資の中で、より生活に密着した投資といえるのが「賃貸経営」です。今回は、賃貸経営で失敗しないために何を知っておくべきかと、儲かるためのポイントを考えていきます。

不動産経営の儲けるポイントとは

まず、「賃貸経営は儲かるのか」という素朴な疑問ですが、賃貸経営は永続的に高い入居率を維持できる物件であれば、さほど手間をかけずに収益をあげられる可能性があります。


さらに、利回りの良い物件であれば早々にローンを完済して、ふえた利益の中から十分な費用を物件の維持・管理などにまわして、より収益性を高めることができます。


もし、若いころからオーナーとして賃貸経営をはじめ、十分な収益をあげられれば、長年勤めた会社を退職したあとに再就職先を考える必要もなくなるでしょう。


これは最近、若い世代の不動産オーナーがふえている大きな理由といえます。賃貸経営を成功させ儲けるためのポイントは、マンションでもアパートでも大きな違いはありません。大切なポイントを次に4つ紹介します。


1.賃貸物件の生命線「物件立地」

賃貸経営で絶対に外せないポイントは「物件の立地」です。入居者にとって、日々の通勤や買い物、周辺施設の利便性などは、すべて立地で決まります。住まいを選ぶうえで最初に立地を考えるのは当然です。もちろんオーナーにとっても、立地は空室率や賃料設定に関わってくるため慎重に選ぶべきです。


また、立地によって異なる入居者のニーズを把握し、中長期的な賃貸経営の戦略を立てることも必要です。たとえば、学校や大企業の近くの物件を選択し、その周辺の学生や就労者の入居を見込むという手法もあります。


何はなくとも、立地で一番大切なのは「多くの人が住む場所」であることです。その意味では、東京のような大都市は全体的に見ても良い立地であり、さまざまな人や商業施設があって人が集まります。


このように、賃貸経営は大きな視野で見ることも必要です。


2.借入金の割合

「賃貸物件を取得するときに、どれだけお金を借りるか」ということも、賃貸経営の成否を決める一つのポイントでしょう。借入金の割合が少なければ少ないほど、空室や家賃滞納などによる賃貸収入の滞りに対して、「フリーレント」や「敷金・礼金0」などの施策を打ち出すことができます。

「数億円を金融機関から調達し、1棟の賃貸物件を所有する」という話も聞きますが、借入金が多い分、より注意が必要になります。


3.管理会社の選定

賃貸物件を管理する会社の選定も大切なポイントです。管理業務のすべてを自分自身でできればよいと思いますが、実際のところそれは至難の業といえます。賃料回収や住民トラブルの対応など、さまざまな仕事が発生するので、管理会社に任せるのが現実的です。


管理会社を選ぶ際は、その会社の管理物件数や空室率、家賃滞納件数など、できるだけ確認するようにして慎重に選びましょう。儲けるためには、信頼できる良質な管理会社選びが必要です。


4.リスク回避

家賃滞納や空室、事故や災害など、さまざまなリスクを回避する方法についても、きちんと考えておく必要があります。すべてについて対策が立てられればもちろん良いですが、最も大きなリスクである空室リスクは、物件の選び方次第で低く抑えることができます。


前述した物件の立地が鍵を握っていますので、慎重な物件選びを心がけましょう。


マンションとアパートはどちらが儲かるの?

賃貸経営で比較されることの多いマンションとアパートですが、どちらが良いかは、簡単にいうと自身に「合うか」「合わないか」で決まります。それぞれが「どんな人に向いているのか」を以下に列記しましたので、「どちらが自分に合っているか」を判断する材料にしてみてはいかがでしょうか。


【マンション経営に向いている人】

・遠隔地に投資物件を所有(マンションは通常、管理会社で物件を管理し、大家が直接管理しない)
・勤続年数が短いなど、借り入れ審査で不利(1部屋の区分所有から借り入れ可能)
・不動産投資初心者(1部屋の区分所有からはじめられる)
・管理の手間を省きたい(管理会社が通常、物件を管理)


【アパート経営に向いている人】

・立地条件の良い土地を所有している(通常、1棟単位の契約。土地代が初期費用から省けるので有利)
・自己資金の準備がある程度可能(頭金が多いと月々の支払いが低く抑えられる)
・投資物件付近の土地勘がある(物件管理が大家主導になるケースが多い。客付けの戦略を立てやすい)
・経営に関する仕事に時間が割ける(物件管理が大家主導のため、賃貸経営にかける時間も多くなる)


賃貸経営で儲かるためにはいずれも大切なポイントですが、結局のところ、自分に合った経営形態は何かが最も大切になります。自分の現状を把握し、「どのような賃貸物件に投資すべきか」を、正しく判断することが重要です。自分の身の丈に合わない投資はその分、儲かる確率を減らします。


本稿で紹介したことを考慮したうえで、信頼できる不動産会社などに相談しながら賃貸経営を成功させましょう。