気象・波浪および地震動の予報業務許可事業者36社の経営実態調査

帝国データバンク

災害増加で気象・地震関連市場、400億円超規模へ
~ 付加価値を高めた情報提供が課題も、今後も市場拡大が見込まれる ~

はじめに

近年、雨の降り方が局地的かつ激甚化しており、各地で大きな被害をもたらすなど異常気象がクローズアップされている。「予報の自由化」をもたらした1995年5月施行の気象業務法改正から26年が経ち、現在放送中の主人公が気象予報士で、気象予報会社も舞台となったNHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』が話題となるなど、予報業務許可を取得している気象関連企業の活躍の場も広がりを見せている。また、2007年12月には、地震動の予報業務許可も加わったが、今月に入り、首都圏でも震度5強の地震が発生、近年の全国的な地震の活発化に伴い、地震動の予報についても広がりを見せている。

帝国データバンクは、2021年9月時点の企業概要ファイル「COSMOS2」(147 万社収録)のなかから、2016年度から2020年度決算の収入高が判明した気象業務法に基づく、気象・波浪の予報業務許可事業者(未上場含む)22社および地震動の予報業務許可事業者(未上場含む)14社を抽出し、収入高(決算月の変更企業は年換算した)、規模別、業歴別について分析した。


■気象庁長官の許可を受けた気象・波浪の予報業務許可事業者は2021年5月31日現在で84者、地震動の予報業務許可事業者は、同年3月12日現在で48者だが、今回の対象はそのうち予報に関する業務を主業としている業者で、かつ2016年度から2020年度決算の収入高が判明している事業者を対象とした


調査結果

(気象・波浪)

1 2020年度の22社の収入高合計は366億2900万円となり、3期連続で増収。収入高規模は10億円未満が全体の86.4%を占めた。2020年度の収入高規模別増減分布をみると、大手事業者が増収の一方、中小規模事業者は減収が目立った
2 業歴別では、「10~30年未満」が63.6%を占めた
(地震動)

1 2020年度の14社の収入高合計は49億9300万円となり、前年度比で減少に転じた。収入高規模は10億円未満が全体の92.9%を占めた。2020年度の収入高規模別増減分布をみると、「1億~10億円未満」の66.7%が増収となるなど健闘が目立った
2 業歴別では、「10~30年未満」が64.3%を占めた


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〈引用元プレスリリース〉

気象・波浪および地震動の予報業務許可事業者36社の経営実態調査